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折り返しを制御する

  

折り返しのオン・オフ

続いては、『折り返し』の制御について説明します。 『折り返し』とは、読者のみなさんもご存知の通り、行が長くて画面に入りきらない部分を、行を変えて表示することです

なお、今回は以下のテキストを例に説明します

  1. 竹瓦温泉は、別府市を代表する市営温泉で100円で入湯することができます。創設時は竹葺きの屋根で、後に改築されたものが瓦葺きであったためその名がついたとか。
 

まずは例文を入力

まず、上に掲載した例文を入力してください。 改行せずに1行で入力し、また、"100"は全角文字で入力してください。

  
上記の例文をコピーしてクリップボード経由で貼り付けるのがいいでしょう。
  
改行せずに1行で入力してください。
  
"100"の部分も全角文字で入力してください。
  
viエディタの画面は広げないで標準のままにしてください。
例文を入力
例文を入力

上図のように1行で入力します。

1行で入力しましたが、画面上は折り返されて2行表示されています

例文の折り返し
例文の折り返し

上図のように『竹葺きの屋根で』から次の行に折り返されています

ではここで、本当に1行で入力されているか確認します。 ファイルステータスを表示して、行数を見てみましょう。 ファイルステータスの表示は、CTRL + G コマンドを使います。

 

キーボードから CTRL + G を入力してください。

<C-g>
ファイルステータス
ファイルステータス

上図のように情報欄にファイルステータスが表示されます。 全体が 1 となっていることから、本当に1行しかないことが確認できます。

  

折り返しを制御する

続いて、折り返しの制御について説明します。 つまり、折り返す・折り返さないを切り替えるための方法です

折り返しをオフにする

まずは、折り返しをオフにしてみましょう。 折り返しのオン・オフは、設定の変更で制御します

  
viエディタは、様々な設定項目を持っており、設定を変更することで機能や動作をカスタマイズすることができます。

設定を変更するには、set コマンド(exコマンド)を使います

set コマンドは、設定ファイルに記述することも、起動中のviエディタ上でexコマンドとして実行することもできます

  
オリジナルのviエディタでは、設定ファイルはホームディレクトリの .exrc です。
  
Vimの場合は、設定ファイルはインストール時に作成した、.vimrc や _vimrc です。
  
起動中のviエディタ上での set コマンド(exコマンド)での設定は一時的なものです。 viエディタを終了すると設定は破棄されます。
  
常に有効にしたい設定は設定ファイル( .exrc や .vimrc や _vimrc )に記述しておきましょう。

折り返しのオフは、設定項目 "nowrap" で制御します。

では、実際に変更してみましょう。 キーボードから :set nowrap<Enter> を入力してください。

:set nowrap<Enter>
  
設定ファイル( .exrc や .vimrc や _vimrc )に記述する場合には先頭の :(コロン) は付けません。
  
設定ファイル( .exrc や .vimrc や _vimrc )に記述する場合は set nowrap のように記述します。
表示が1行になる
表示が1行になる

上図のように表示が1行になります。

ただし、行の後半部分しか表示されていません。 これは、文字カーソルが行末に位置していたためです

viエディタでは、必ず文字カーソルが画面内に入るように表示されます。 今回は文字カーソルが行末にあったため、表示範囲が行末に移動してしまいました。

では、行頭へ移動しましょう。 すでに説明した 0(ゼロ) コマンドを使いましょう。

キーボードから 0 を入力してください。

0
行頭へ移動する
行頭へ移動する

上図のように文字カーソルが行頭に移動します

今度は、行の前半部分しか表示されていません。 が、これは当然のことです...折り返しをオフにしましたから。

折り返しをオンにする

では、折り返しをオンに戻してみましょう。 折り返しのオンは、設定項目 "wrap" で制御します。

では、変更しましょう。 キーボードから :set wrap<Enter> を入力してください。

:set wrap<Enter>
表示が折り返されて2行になる
表示が折り返されて2行になる

上図のように表示が折り返されて2行になります。

現在の設定の一覧を表示する方法

現在の設定の一覧を表示するには、set コマンド(exコマンド)を引数無しで実行します。 set コマンド(exコマンド)を引数無しで実行すると、現在の設定の一覧が表示されます。

set コマンド(exコマンド)を引数無しで、

:set

と実行することで、設定の一覧が表示されます。

  

まとめ

CTRL + G コマンドでファイルのステータスを表示することができます。

set コマンド(exコマンド)で、"wrap" と "nowrap" を設定することで、折り返しのオン・オフを切り替えることができます。

なお、set コマンド(exコマンド)を引数無しで実行すると、設定の一覧が表示されます。

コマンド 説明
CTRL + G ファイルステータスを表示する
(最下行の情報欄に表示される)
:set wrap 折り返して表示する
:set nowrap 折り返さず1行で表示する
:set 設定の一覧を表示する
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