viエディタにはモードがあり、モードには『コマンドモード』と『入力モード』の2つがあることはすでに説明しました。
また、コマンドモードでは、キーボードからのキー入力は命令として扱われることも説明しました。 例えば、キーボードから h を入力すれば、文字カーソルが左に移動します。
ただし、キーボードから H を入力しても、文字カーソルは左に移動しません。 理由は、『キーボードからの入力は小文字と大文字が区別される』ということです。
つまり、h と H は別の命令として解釈されます。
小文字と大文字が区別されるのは、より多くの命令を持たせるためです。 小文字と大文字を別の命令とすることで、viエディタはより多くの命令を持つことが可能となっています。
そのような設計のおかげで、ファンクションキーやカーソルキーが使用できないにも関わらず、とても効率よく文書を編集することができます。