この記事では、行単位でテキストを削除する方法について説明します。
なお、今回は以下のテキストを例に説明します。
1行目です。 2行目です。 3行目です。 4行目です。 5行目です。 6行目です。 7行目です。 8行目です。 9行目です。 10行目です。 ...(中略)... 91行目です。 92行目です。 93行目です。 94行目です。 95行目です。 96行目です。 97行目です。 98行目です。 99行目です。 100行目です。
行単位の削除は、dd コマンドを使用します。
上の説明を見て、読者のみなさんは矛盾を感じたのではないでしょうか。 『d コマンドは、後ろに移動コマンドを指定するのではないか』...と。
本ウェブサイトでは、これまでの記事で『d コマンドや y コマンド、c コマンドは、後ろに移動コマンドを指定する』と説明してきました。 しかし、実はこれらのコマンドには例外があり、コマンド文字を2度続けて入力すると行全体が編集対象となります。
では実際に削除してみましょう。
上図のように文字カーソルは20行目の4文字目にあるものとして解説します。
ここでは、5行を削除してみましょう。
キーボードから 5dd を入力してください。
5dd
上図のように20行目から24行目が削除されます。 文字カーソルは4文字目にありましたが、5行ともに行全体が削除されています。
続いて、貼り付けを行ってみましょう。 貼り付けは文字カーソルの行の上の位置とします。 つまり、文章が元に戻ることになります。
キーボードから P を入力してください。
P
上図のように文字カーソルの行の上に削除したテキストが貼り付けられました。
このように、行単位で切り取られたテキストは、貼り付けも行単位で行われます。